【レポート】地域と共に生きるということ ~2/10 Mラボオープンミーティング vol.1~
こんにちは。
政策推進課の松田です。
三宅町では現在、「分相応の自治」を探求するため「Mラボ」という仕組みをつくる構想をもっています。
昨年10月に、埼玉県横瀬町の富田能成町長をお招きして開催したタウンミーティングに引き続き、今回は「Mラボオープンミーティング」と銘打ち、みんなで探求する場を開催しました。
今回は、paramita共同代表、Crypto Village共同代表、Next Commons Labファウンダーを務められる林篤志様をゲストにお招きし、取り組まれている「Local Coop」や新潟県長岡市旧山古志村でのデジタル住民票についての事例紹介を行っていただいたほか、森田町長、田中PMを交えてのトークセッションを行いました。
本記事ではトークセッションの話に、感想を交えて書いています。最後までお付き合いいただけると嬉しいです。
地域がなくなる危機感
テーマは「地域と共に生きるということ」
人口減少社会において、行政だけでは公の機能を果たすことが難しくなってくると予想されています。
そんな中、三宅町は「自治」のあり方をもう一度問い直し、地域が存続していく、生き残るためにどんなことが必要なのか、それにはどうすれば実現するのか、ということを探求しようとしています。
林さんは、まず10年後への危機感についてお話しされました。
2014年にいわゆる「増田レポート」において、896もの自治体が「消滅可能性都市」とされました。
その結果、指定された自治体は危機感に煽られ、存続をかけた取り組みを行っています。
しかし、「消滅可能性都市」に指定されていなくても、人口減少や少子高齢化の波は全国の自治体に押し寄せています。
今から動かないと、10年後はどうなっているかわからない。
その10年後に危機感を抱いて、地域が動けるかどうかが大切とお話しされていました。
私たちもこの危機感は感じているところです。
先日も議員さんに向け、お話しをする機会をいただきましたが、今後は職員に向けてもそういった機会をもちたいと考えています。
そういった危機感を住民の皆さんとも共有し、徒に煽ることはいけませんが、危機感が根底にあるということを認識して「分相応の自治」を探求していく、それが「Mラボ」であると考えています。
地域内だけでなく、外からも繋がりをつくり、みんなで三宅町のことを考える。そして、必要であれば内外問わず共創していく仕組みを考えているところです。
三宅町が近年進めている官民連携の取り組みも、どんどん珍しさがなくなり、「官民連携」という言葉もなくなるのでは、と私自身感じているところです。
地方自治法が危惧している癒着のおそれは、地域を巻き込んで連携の必要性や適格性もしっかり吟味し、ケアしていく必要があると思います。
そこがMラボに期待する機能の1つともいえます。
徹底的に開いて守る
もう1つ、印象に残っていたのは、
「地域としてのプライドはあっても、どこかで自分たちのものを手放さないといけない。どう地域が生き延びていくかは、時代によって変わってくる。昔は守るために閉じる戦略をとっていたが、これからの時代は手放さないといけない。徹底的に開いて守るという戦略になってきている。」
というお話しでした。
デジタル住民票を発行している旧山古志村の事例では、今までリアルの住民しかいなかったところに、デジタル住民という新たなものが生まれた。
その中でも、実際に現地に足を運ぶ人の割合は低いとのことでしたが、今までネット上でしか会ってなかった人たちが、実際に現地に足を運ぶことで、どこの馬の骨かもわからない人から、顔もわかるようになるし、実際に地域で起こっている問題に直面することができるようになる。
よくある地方のイメージとして、閉鎖的であることが挙げられます(決して旧山古志村のことを言っているわけではないです。)。よそものを排除する、骨を埋める覚悟を求めるなど、関わり方が重たくなってしまう。
しかし、地域がどんどん衰退していく中で閉じるだけは、その地域の人口だけでなく、文化や歴史を継承する者がいなくなってしまう。
地方を守るために、あえて外部に開く、情報だけでなく、関わりシロを与えていく。そこに金銭の移動があれば、行政に頼らなくても自走できるだけの資金を準備することにも繋がっていきます。
「地域がなくなる危機感」のところでもお話ししましたが、地域内だけでなく、外からも繋がりをつくり、みんなで三宅町のことを考える。
徹底的に開いて、みんなで将来のあり方を考えてるというところにも通じるのではないか、と感じています。
最後に
今回は「コミュニティ」に主に目を向けた回となりました。
三宅町のビジョン「自分らしくハッピーにスモール(住もうる)タウン」実現のため、いろんなところに目を向け、そこに対話を通じて課題を洗い出し、「分相応の自治」を探求していくことになると思います。
最後に私事ではございますが、
私、松田はこの3月をもって政策推進課から異動となります。
4月からは奈良県庁で頑張ってきます。
何卒、三宅町公式noteをよろしくお願いいたします。