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三宅町役場は、やりたいことに挑戦できる環境。住民さんと一緒に町をつくっていきたい。

8月から職員採用を始めるにあたって、ビジョン・ミッション・バリューを打ち出した、日本で2番目に小さい町・三宅町。では、アグレッシブに活動している森田町長のもとで働く職員の皆さんは、実際にどう捉えているのか?三宅町役場で働くことに、どんな魅力を感じているのか?3名の職員さんによる本音の座談会を行いました!

*トップ写真左から、
みやけイノベーション推進部政策推進課課長 林田忠男氏
みやけイノベーション推進部政策推進課係長 増田翔氏
総務部総務課主事 村島有紀氏
*三宅町交流まちづくりセンターMiiMoの屋上での一枚です。

座談会メンバー3名の自己紹介

―自己紹介をお願いします。

林田:みやけイノベーション推進部政策推進課で課長を務めています。三宅町の総合戦略など町の未来をつくる大きな計画を立てたり、今年からは財政関係の仕事も担当したりしていて、アクセルとブレーキの両方を担う課です。

増田:林田課長と同じく、政策推進課で係長を務めています。今は広報をメインで担当しています。ほかにも、官民連携事業の推進や、最近だと、新型コロナウイルス感染拡大による補助金の調整も行っていました。

村島:私は総務課に所属しています。役場職員の給与や共済保険、福利厚生の管理などを主に行っています。ほかにも、町内に10ある自治会の会長による会議の運営や、自治会向けの補助金の整備をしています。あとは兼務で、MiiMoの図書室の運営プロジェクトチームに所属していて、住民の皆さんと一緒にMiiMoの図書室をつくっています。

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自分がやりたいと思ったことにすぐに挑戦できるから、楽しい仕事ができる

―ありがとうございます。皆さんそれぞれの業務に取り組まれていますが、業務でやりがいを感じるのはどんなときでしょうか?

増田自分がやりたいと思ったことに挑戦して、考え出したアイデアが形になるときです。

私は、町の広報誌『広報みやけ』を作成しています。広報誌はもともと行政のお知らせが中心だったのですが、前担当のときから、住民さんの活動を中心に取り上げていて。最近だと、MiiMo食堂に入ってくださった6名をインタビューしました。新しく飲食業にチャレンジする方もいて、不安を抱えながら自ら手を挙げて参加してくれたんですよね。なので、なんとかPRに繋がるようにしたいと思い、記事を作りました。商工会、住民団体、ボランティアガイドさん、自治会長さんなど、自分の足で訪ねて記事のネタを集めています。住民さんと話すのが純粋に楽しいですね。

これまでは、何か新しいことを提案したときに「前にやったことがないから」という理由で見送られることが多かったんです。ですが今は、町長はじめ上司も失敗を恐れない姿勢の方が多く、自分がやりたいと思ったことにすぐに挑戦できています。私自身、やりたいことが見つかればすぐに行動に移すタイプで、失敗することも多いのですが、失敗を受け入れてくれる今の環境に感謝しています。

林田:政策推進課では、最低でも2年に1回は課の中でジョブローテーションを行っています。それで増田くんも、今年から広報担当を務めています。誰が休みを取っても困らないよう、課の皆がお互いの仕事を知っている状態をつくりたいと考えているんです。私は、組織は8割の力で回っていけばいいと思っています。普段から余裕をもって仕事ができるようにしていきたいですね。

課長としては、課のメンバーが楽しく仕事ができる職場づくりを心掛けています。メンバー一人ひとりに自分から声を掛けていて、誰にでも気軽に相談ができるような、明るい職場づくりをめざしています。その日一日が楽しく終わること、それを一番願っています。

増田:林田課長の、誰とでも仲良くなれるところを尊敬していますし、憧れてもいます。私自身、引っ込み思案な性格なので、とてもフランクに話してくださるおかげで、楽しんで仕事をすることができていますね。

村島:私は、現在兼務している、MiiMoの図書室をつくる仕事の中で、住民さんと一緒にプロジェクトを進めていくことが楽しいです。

図書室の運営は、住民さん6名とチームになって行っています。MiiMoができる以前の図書室は旧公民館の中にあって、とても狭くて愛着のもてる場所ではありませんでした。住民さんが使いやすい図書室にするためにはどうしたらいいか、今まで図書室を利用したことのない層にも来てもらうためにはどうしたらいいか。運営メンバーとの話し合いで出たアイデアをもとに、先日、小学生と一緒に空っぽの本棚に本を一緒に並べる、というイベントを開催しました。できあがった図書室に来てもらうのではなく、一緒に図書室をつくる、という体験を通して、利用者さんから愛される図書室をつくりたいと思ったんですよね。

住民さんと議論を重ねて進めているこのプロジェクトは、なかなかできない体験ですし、とてもおもしろいですね。以前は、住民さんと役場の間に線引きがあって、一緒に何かをすることはほとんどありませんでした。でも今は、町のために一緒に活動できている感覚があります。

あと、私は、もともと本が好きなのもあって、この仕事がすごく好きなんです。自分で各地の図書館を巡って、MiiMoの図書室をよりよくするためにどうすればいいか、日々考えています。

▼「運営メンバーで、趣味でステンドグラスの雑貨を作っている方がいて。図書室用に作品を作ってくれて本棚に飾っています。また、ある運営メンバーの知人に、木工雑貨を趣味で作っている方がいらっしゃって、その雑貨も本棚に飾っています」と村島さん。

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これからは住民さんと行政とが一緒に三宅町をつくっていく

―ミッションにもある、住民さんとの「共創」という言葉を体現しているようながします。

林田:図書室は、住民さんを巻き込んでいい方向に進んでいることを感じますね。MiiMo全体の方向性を決めるコーディネーター会議でも、住民さんに数名入ってもらい一緒にプロジェクトを進めています。しかしまだまだ事務局主導になってしまっているので、12月の本オープンに向けて、もっと住民さんとともにつくりあげていきたい、と思っています。

実は去年、町の総合戦略を作ったときにも、住民さんとの共創を打ち出していたんです。それで私たち政策推進課のメンバーで、職員向けに研修を行いました。「これまで住民さんとこういった話し合いがあった」「こういった意見をいただいた」「だからこれからは共創を意識して動いていこう」といったことを伝えました。なので職員皆は納得してくれたと思っていますし、これからが楽しみです。

また、住民さんにも宣言として発表しているので、住民さんに対しては、共創ができているのか議論する機会を定期的に設けたいと考えています。

―MiiMoの運営が、住民さんとの「共創」の第一歩になりそうです。

林田:そうなってほしいですね。MiiMoは、住民さんの「やりたい」を叶える場所。そういった場所をつくっていくために、これまで以上に対話が大切になってくると思っています。

実は、三宅町だけなくこれまでの行政は、高齢者への施策といえば何か無料のサービスを行ってきました。例えば、タクシーのワンメーターを無料にするとか、公共施設の使用料を無料にするとか。少子高齢化が進む中、これら無料のサービスは、財源によっては長くは続きません。

しかし私たち三宅町役場としては、三宅町の住民さん皆を守りたい。住民さんと行政とが話し合って、両者が納得のいく持続可能な形で行政サービスを続けていきたい。だからMiiMoでは、中央公民館で一部無料で使用できていた貸館でも利用料金を有料にしている箇所が多くあります。MiiMoは「やりたい」を叶える場所、だったらお金をちゃんと払おう、と。

無料から有料に切り替えるときには反対意見が出ていましたが、対話を行う中で、高齢者の方から「それは当然だ」という意見が出てくるようになりました。今も反対意見を持っておられる方はいらっしゃると思いますが、使用されている方は納得いただいていると感じています。また、タクシーの無料施策も、町長と住民さんとが直接意見交換をするタウンミーティングで話し合いを重ね、ある程度は補助しますがそれ以上は支払っていただく、というように制度改正を行いました。

これからも対話を続け、違いを認め合い、納得感を共有していく必要があると考えています。

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ビジョン・ミッション・バリューの役場職員への浸透を推進したい

―この度策定されたビジョン・ミッション・バリューに対して、率直にどんなことを感じていますか?

増田:時代に合っているんじゃないかな、と思っています。これまでの行政は「決められたことをきっちりやる」「窓口業務をこなしていればいい」というのが当たり前でした。しかし昨今では、失敗を恐れない挑戦をしていくとか、本来役場がすべきだと形式的に決められていることプラスαが求められる時代になっていると感じています。

村島:私自身は、三宅町役場を志望した動機や、今のMiiMoでの仕事内容と重なる部分があるので、腑に落ちている感覚があります。住民さんとの対話を根っこの部分に置いて、伴走者として一緒に歩んでいく。MiiMoの図書室もそうやってつくりあげたいです。

ですが、役場職員全員に広めていくのは少し難しそうだな、と率直に思いました。部署や職員によって意識の差があるような気がしているので。

林田:ビジョン・ミッション・バリューを職員に伝えていくのは私の仕事だと思っています。決められた業務をこなすだけでは、住民さん皆にとって住みよい町にはならないと思います。それに、職員の仕事のやりがいも、住民さんとの対話を大切にしたり、新しい挑戦をしたりする中で生まれるものだと思っています。

私が以前税務課に所属していたとき、ある住民さんの確定申告の書類作成を手伝っただけで、めちゃくちゃ喜ばれて。とても嬉しかったですね。一つの窓口業務でも、住民さんとしっかり向き合うことで、仕事のやりがいに繋がると感じています。

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住民さんに10分で会える距離感。だから町を一緒につくっていける

―それでは、三宅町役場のいいところを教えてください!

林田:やはり、住民さんとの距離の近さですね。私くらいの年齢になると、顔と名前が一致しますよ(笑)。窓口で連絡があればすぐに対応するし、SOSがあれば10分以内にはかけつける。そんな素早い対応ができています。これは本当にすごいことですね。

けれど、役場と住民さんとの役割分担をしていきたいと思っています。例えば、住民さんから「道路に穴が開いているから直してほしい」と連絡があるとします。今は役場職員が道具を持って直しに行っています。ですが、道具を自治会にあらかじめ渡しておいて、住民さんたちで直してもらう。そして役場は、その道具が足りなければお金を出す。私たち役場職員だけが三宅町をつくっているのではなく、住民さんも含めて全員で三宅町をつくっていますし、そんな役割分担ができればいいな、と思っています。

増田:林田さんと同じく、町のサイズが小さいので、住民さんと距離が近いことに加え、役場の規模が小さいこともいいところだと思います。職場に話しやすい人が多く、ちょっとした相談にのってもらいやすかったり、やりたいことを実現しやすかったりします。

村島:お二人と同じですね。住民さんの心理的にも距離が近い役場だと思います。実は、私が就職して間もなくの日の朝、距離の近さを感じる衝撃な出来事がありました。当時の広報誌に、新しく入庁する職員の紹介をしてもらっていて、それを見ていた住民さんから、通りすがりに声をかけてもらったんです。とても嬉しかった思い出があります。三宅町でしかあり得ないことですよね。


▼1月23日開催タウンミーティングで、住民さんにビジョンに込めた想いを話す森田町長(@miyake_cho_cho)。
*三宅町議会議員を経て、2016年32歳のとき、三宅町長選挙に初当選。町を二分する選挙を制し、当時の現職を大差で破り県内最年少町長となる。

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森田町長は「失敗は、成長するための糧」と捉え、挑戦をやめない人

―森田町長って実際どうですか?

村島:フランクすぎます。上司の前でフランクに話しかけられて困ってしまうときがあるほどです(笑)。

増田:そうですよね(笑)。もう少し威厳がほしいな、と思うくらいです。

―フランクすぎる、と辛口コメントをもらっていますが、林田課長はいかがでしょうか?

林田:そうですね、私は、町長はとても感化されやすい人だと感じています(笑)。例えば、バリューの一つ「失敗」という言葉。最初私は、バリューに「失敗」は入れるべきではないと思っていました。しかし先日ようやく町長が伝えたいことを理解できました。

それは、100点中80点なら、あと20点を取るためにどうすればいいか考えればよく、100点ではないからといって失敗ではない、という意味でした。失敗は、成長するための糧だと捉えることが大事なんですよね。めちゃくちゃな失敗は、行政では許されません(笑)。ですが、この考え方は大事だな、と私も今は感じています。

以前の町長は、幅広い領域の外部人材の方との繋がりを増やしていく中で、いろんな人の言葉を借りてきて話していた印象でした。ですが最近は、人脈は広がりつつも、自分で言葉を選んでいる。やりたいこと、言いたいことが固まってきているように感じます。

森田町長が町長でよかった、と本当に思っています。職場の雰囲気がとても明るくなり、仕事にやらされている感がなくなりました。今は、自分らしく働けている気がしていますし、ビジョン・ミッション・バリューが明確化されて自分の向かう方向が見え、そこに向かって働けています。森田町長と一緒に頑張っていきたいです!


▼募集要項はこちら

▼森田町長へのインタビューはこちら

▼採用説明会を兼ねて、無料オンラインイベントを実施します!
https://peatix.com/event/2532776/view
【日時】
8月19日(木)19時〜20時 @zoom
【登壇者】
・三宅町長 森田浩司氏(@miyake_cho_cho
・富田林市役所職員 納翔一郎氏(@naya_shoichiro
・元つくば市副市長 毛塚幹人氏
【こんな方におすすめ!】
・地方自治体の未来のあり方を考えたい方
・ご自身の働き方を見つめ直したい地方公務員の方
・公務員としてのキャリアに興味がある方
【お問い合わせ先】
●三宅町 https://www.town.miyake.lg.jp/
●森田町長Twitter @miyake_cho_cho

【話し手=森田浩司(奈良県三宅町町長)/聞き手・執筆=宮武由佳(@udon_miyatake)(うどん県出身ライター)/編集=佐野創太(@taishokugaku)、安田翔(@yasutese)】