石見駅前に置かれたイスは誰のもの？
こんにちは！
ユースセンタープロジェクトのリーダー、地域おこし協力隊の山本です。
秋の足音が近づき、ずいぶん過ごしやすくなってきましたね。
（この気候が私たちの活動にも大きく関わってくるのです！！）
今回は、私たちが夏からひっそり始めていた、ある活動について書いてみようと思います。
さて、「石見駅前に置かれたイスは誰のもの？」という冒頭の問い。
気になる方は、最後まで読んでもらえると嬉しいです。
石見駅前に出現した、謎のスペース
夕方、西側ロータリーでいい感じのスペースを見かけたことがある人はいますか？（自分で「いい感じ」と言わせといてください）
実は7月から、月に3～4回石見駅前に出張を始めていました！（雨天で流れてしまった日も数日あったのですが･･･）
その名も「TEENS BASE」。
TEENS BASEとは？
週に1回程度開設される、中高生世代の駅前スペース。
夕方17:30～19:20の間、ユースセンタースタッフも日替わりでいてます。
雑談、愚痴こぼし、ひと休みなど、気軽にどうぞ。
※雨天の場合中止となります。
というスタイルで、夏の熱さや蚊に負けずにやってきました。
だから秋～初冬は最高です。いよいよベストシーズンを迎え、スタッフ一同胸をなでおろしております。
出張を始めた理由
まだ出会えていない高校生への思い
MiiMo3階にユースセンターがOPENして、半年が過ぎました。
ユースセンター内にとどまらず、MiiMo1階やまちなかで10代と共に時間を過ごすうちに、10代から声をかけられることも多くなってきました。
好きなことの話や学校の話、恋バナや秘密の話まで、本当にいろんな話をしながら彼らに出会い、関係性を築いてきました。
そのほとんどが中学生です。中学生はまちの中で多くの時間を過ごすため、顔を合わせる機会がたくさんあります。
しかし、まだつながることのできていない層がいます。高校生です。
実は、これまで出会い、話をした高校生は10名ほどです･･･。
三宅町には高校がないため、中学校を卒業すると、多くは電車に乗って町外に出ます。まちを飛び出し、新しい生活が始まります。
朝早くにまちを出て、夕方から夜に戻るという生活。まちとの接点は一気になくなってしまいます。もちろん、彼らがユースセンターやMiiMoを訪れることはほとんどありません（時間的余裕がないという部分もあると思っています）。
けれど、彼らはここに暮らし続けています。毎日帰ってきます。
まちの中で一日中過ごす中学生であっても、普段まちにいない高校生であっても、私たちが向ける気持ちは変わりません。
高校生からはぼんやり見えにくくなってしまったまちの中にも、ちゃんと味方は変わらずにいる。そんなことが、彼らに伝わるようにしたい。
だから私たちは、彼らが来るのを待つのではなく、彼らに出会いに行きます。
大学生スタッフの存在
担当課の健康子ども課職員と、孤軍奮闘でがんばっていた最初の頃。
あれから一人、また一人と、共に活動する仲間が増えました。
現在、大学生スタッフが5名活躍してくれています。
とっても頼りになる彼らのおかげで、できることも増えました。
ずっとやりたいと思っていた駅前での活動を実行に移せたのも、仲間が増えたからです。
（とっても素敵な学生ばかりなので、見かけたらぜひ混ざりに来てください！）
TEENS BASEの実際
7月から始まったTEENS BASE。
突如現れた、イスとテーブルが並べられた空間とスタッフの声かけに、最初は戸惑いと疑念の目を向けられてしまいました。
馴染むまでは辛抱だと自分たちを鼓舞し、次の回も、その次の回も声をかけ続けました。「おかえり」の気持ちを込めて。
そして9月のある日、電車から降りてきた高校生が興味を示し、こちらへやって来ました。
迎えの車を待つ間、学校や部活の話をいっぱいして、晴れやかな顔で帰っていきました。
（ちなみに、おしゃべりに夢中でその時の写真はありません･･･）
とはいえ、高校生と関係性を築くのには、まだまだ時間がかかりそうです。
何気ない話ができる顔の見える存在の一人になれるよう、これからも足と心を使って出向き続けます！
思わぬ副産物も
最初は高校生に出会いに行くことがねらいで始めたこの活動も、始めてみると、顔見知りの中学生が立ち寄ってくれたり、近所の大人の方からも声をかけてもらうことが増えました。
こんな光景からも、TEENS BASEが高校生を中心に、まちの人がゆるやかにつながる場に育っていけたら面白いだろうなと感じています。
10代の話に耳を傾け、10代に心を寄せる大人がまちに増え、みんなであたたかな空気を醸し出していけたら最高だなと思っています。
ですので、大人の方もぜひお立ち寄りください。
※開催日や最新情報は下記の公式Instagramをご覧ください。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
石見駅前に置かれたイスは、そんなあなたに座ってもらえることを待っています。