教育委員会と三宅古墳群
町の文化財を管理・保護するというのも教育委員会の仕事の一つです。三宅町には「三宅古墳群」という貴重な文化財が存在します。三宅町教育委員会は、その調査・研究・保護に力を入れています。
三宅古墳群とは…
磯城郡3町(三宅町、川西町、田原本町)にかけて分布する、5世紀後半から6世紀中頃にかけての古墳群と考えられています。飛鳥川と寺川に挟まれた標高45~50m程の沖積地に、東西約1.5㎞、南北約2㎞の範囲に所在し、全長40~50m程の前方後円墳を中心に現状20基で構成されています。三宅町一帯は『記・紀』に垂仁・景行天皇期に直轄地として設置されたと記述がある「倭屯倉」の想定地であることから、何らかの関係性が指摘されている古墳群です。そのため、古代の奈良盆地内における政治・支配体制を知る上でも重要な遺跡です。
しかし、最も古墳の分布する三宅町内においては、考古学的な調査が進んでおらず、墳丘測量図すら存在しない古墳も多数あります。古墳群の実態把握はもとより、性格についての研究はまだまだ続きます。
三宅町内におけるこれまでの古墳群調査
瓢箪山古墳
平成26年度 墳丘測量調査
平成27年度 第1次範囲確認調査
平成28年度 第2次範囲確認調査
アンノ山古墳
平成29年度 墳丘測量調査
平成30年度 第1次範囲確認調査
平成31年度 第2次範囲確認調査
アンノ山南古墳(仮称)
令和 2 年度 墳丘測量調査
令和 3年度 範囲確認調査
(教育総務課 安原)