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【認知症を学び、地域で支えようvol.1】認知症を知る

 こんにちは、保険医療課 渡邉です。

 今回は、高齢者の方や介護をするご家族、また介護を仕事とする専門職の方と関わる機会が多い経験から感じたことを含め、実はちゃんと知られていない「認知症」について、また誰でもなりうる病気である「認知症」とどのように向き合っていけばよいのかなどなど、お話しさせていただきたいと思います。全部で3回シリーズですのでお楽しみに!
 
 「認知症」ということばを知らないという人はほとんどいないかもしれません。
「もしも、親や身近な人、あるいは自分自身が認知症になったらどうしよう…」そんな不安を抱いたことがある方もいらっしゃるでしょう。
 
 「認知症」という病気はまだまだ解明されていない部分が多く、症状の緩和や症状を遅らせることはできても、完治できる病気ではありません。そして、社会生活に支障をきたすという性質から、私たちの日常生活スタイルや仕事など、様々な影響を及ぼす可能性が高いのも事実です。
 しかし、病気を正しく理解することや、早めの相談や受診、接し方などを学ぶことで、病気への不安を軽減し、今までの生活をより長く維持できるようになるのではないかと考えています。

第1回テーマ 「認知症を知る」

認知症とは??

 「認知症」とは、様々な脳の病気により、脳の神経細胞の働きが徐々に低下し、認知機能(記憶、判断力など)が低下して、社会生活に支障をきたした状態をいいます。
 脳は、私たちのほとんどあらゆる活動をコントロールしている司令塔です。それがうまく働かなければ、精神活動も身体活動もスムーズに運ばなくなります。
 
 ここでのポイントは、認知症が「脳の病気」であるということです。いわゆる「加齢によるの物忘れ」とは別のものです。年齢を重ねることで認知症の発症リスクは高まりますが、例えば「物忘れのあるすべての人が認知症を発症している」というわけではありません。

「加齢によるもの忘れ」と「認知症によるもの忘れ」の違い(一例)


認知症の種類

 ひとことに「認知症」といっても、発症原因によってさまざまな種類があり、症状にも違いがあります。
 「アルツハイマー型認知症」を筆頭に、「脳血管性認知症」「レビー小体型認知症」「前頭側頭型認知症」の4種類が代表的です。
  

「認知症かな?」と思ったら

 専門医を受診し、正確な診断を受けることをお勧めします。その理由のひとつは、一見認知症と思われる症状でも、認知症ではない疾患が隠れている場合や、軽度認知障害と言われる状態であれば早期治療で回復できる場合があるからです。異変を感じたらすぐに検査を受けましょう!
 
 といっても、どこを受診したらいいの?いきなり精神科に行くのは不安…ですよね。
 三宅町では、下記にて認知症に関する相談を受け付けていますので、お気軽にご利用ください。

また、認知症の症状や対応などについて詳しくまとめた「知ってあんしん 認知症ガイドブック」を作成しています。ホームページでもご覧いただけます。 

第2弾は「軽度認知症(MCI)のおはなし」を予定しています。