教育大綱(キョウイクタイコウ)って何だろう?
教育長の大泉です。
みなさんは『教育大綱』って聞いたことがありますか?
それぞれの自治体の教育にまつわる総合的な施策について「その"目標"や"施策の根本となる方針"を定めるもの」で、自治体ごとに必ず策定することになっています。つまり、三宅町には三宅町の『教育大綱』があるわけです。
ええ!?教育大綱ってこんな薄っぺらなもの?と驚かれたかもしれません。実は私もその一人です。恥ずかしながら教育委員会でお仕事をさせていただくようになって初めて教育大綱というものをしっかり読んでみました。さらに、他の自治体の教育大綱も読んでみました。上越市教育大綱は、いたってシンプル!!
でもよく考えてみると、学校教育のすべてを自治体が決めて、具体的なことをたっぷり書き表したような教育大綱であると、学校園の自律性が失われてしまいます。(校長を経験したのでとくにそう思います。細かいことはちゃんと学校で話し合って決めたい!!)
「学校園づくりは町づくりとともにある」という考えから、教育大綱として自治体の大きな教育方針は必要で、それにのっとった学校園の教育目標や教育方針であるべきですが、具体的な教育活動計画はあくまでも学校園の自律性のもとでつくられるべきでしょう。だから教育大綱は簡潔で、薄っぺらくてもしっかり理念が書かれているものがベストなんですね。
現行の三宅町の教育大綱は令和2年に施行され、本来令和6年度末までの教育大綱となっていますが、状況に応じて改定することも必要です。コロナ禍で子どもたちへの一人一台端末が普及したことによりICTが大きくすすんだこと、国の新たな教育振興基本決定が今年6月に閣議決定したことなど、教育をとりまく状況が大きく変わってきたことから、三宅町では教育大綱を改定する方向で現在検討中です。
その際に一番大切だと考えているのは子どもたちの声を聴くということです。これからの学校教育はすべて子どもがまんなかです。私たちは「子どもたちは未来から来た留学生」だと考えています。未来から来た留学生たちは、今どんな学校園であってほしいと思っているのでしょうか。子どもたちを未来へ返していくために、私たち大人はどんな学校園にしていくべきなのでしょうか。
三宅町の新しい教育大綱は未来を想像しながら、子どもたちや保護者の声を反映したものにしたいと考えています。みなさんと一緒に考えていきたいです。