日本の成人8人に1人!
こんにちは、健康子ども課の森本です。
「日本の成人8人に1人」このワードを見てピンッときた方!
あなたは既にCKDマイスター!
この「日本の成人8人に1人」というは、慢性腎臓病のお話をするときによく出てくるワードです。慢性腎臓病は、CKDと略されますが、日本の20歳以上の成人8人に1人がかかっている国民病と言われています。と言うことで、今回は、このCKDと三宅町の取り組みについてお話させてください。最後まで読んでいただけると嬉しいです。三宅町では、平成24年度からCKDに関する「町民公開講座」を開催しています。なぜ、CKDについての取り組みをするようになったのか、なぜ、10年以上続けているのか・・・
そもそも慢性腎臓病(CKD)って何なんだろう?
腎臓の病気は初期の段階では症状がほとんどなく、気づかないうちに進行してしまうことが多い病気です。特にCKDは進行すると腎機能がどんどん低下し、最終的には人工透析や腎移植が必要になる場合があります。腎臓は私たちの体の老廃物を排出し、血圧を調整する重要な役割を担っていますが、腎機能が低下すると、生活の質にも影響を及ぼします。
なぜ、町民公開講座を始めたのか・・・
この講座を始めた背景には、町の平均寿命や医療データが深く関わっています。三宅町の65歳平均余命(平均寿命)や平均自立期間(健康寿命)は、奈良県や全国平均を下回り、腎臓病や糖尿病、がんによる死亡率が高い傾向にありました。
三宅町では、人工透析を受けている人の割合が奈良県平均よりも高く、透析が必要になる原因の多くが糖尿病に由来しています。人工透析がはじまると、食べるものを制限しないといけなくなるし、これまでの生活もゴロッと変わってしまいます。思いもよらない生活を送らなくてもいいようにするには、この事実を町民のみなさんに正しく伝え、1人1人が生活習慣を見直し、意識をして生活することができるような取組みが必要だと思いました。そして「10人集めてくれたら話しに行きますよ!」と言ってくださった奈良県立医科大学地域医療学講座の赤井教授にお願いをし、平成24年度に第1回目の町民公開講座を開催しました。
三宅町の国民健康保険に加入されている方の医療データを分析すると、令和元年度に、患者千人あたり人工透析患者数が急増しました。生涯を通じて、自分らしく生活していただきたいという思いがあり、三宅町では、毎年、CKDに関する講座を開き、予防や早期発見に役立つ知識をみなさんにお届けしているのです。
町民公開講座の内容と反響
今年の町民公開講座の内容は、公式YouTubeや公式noteでも公開しています。講座の講師は、奈良県立医科大学地域医療学講座教授であり日本腎臓学会認定腎臓専門医である赤井靖宏先生、奈良県立医科大学附属病院の管理栄養士である中尾美芳先生。三宅町では、糖尿病にかかる医療費が高くなっていること、糖尿病の合併症である網膜症、神経症になる人が令和4年度では奈良県平均よりも高くなっていたことから、生活習慣とCKDの関係や日常生活で気をつけたい食事や運動についてのお話をしていただきました。
話の途中で○×問題もあり、楽しみながらCKDについて学ことができました。
講座を受講されたみなさまは、もう「CKDマイスター!」
講座終了後のアンケートでは「特定健診の大切さが分かった」「生活習慣を変えるのは難しいが、長く続けることを目標に頑張っていこうと思った」「血圧の薬を飲むのが嫌だと思っていたが、それは偏見だったかも」「チューブ入りのショウガにも塩分が入っているなんて・・・」というような声が聞かれ、受講されたみなさんには、生活習慣を見直すことや、特定健診の重要性が改めて意識される場になったようでした。
講座の内容は公式YouTubeや公式noteでも配信しています。当日参加できなかった方にはぜひアクセスしていただきたいし、参加された方でも復習のためにアクセスしていただきたい! 1人でも多くの方に、CKDのことを知っていただきたいです。ご家族やご友人と一緒にご覧になり、健康について話し合うきっかけにし、そして、みんなでCKDマイスターになりましょう!
最後に・・・
健康は、私たちの毎日の生活を支える最も大切な基盤です。CKDを予防しいつまでも自分らしく健やかな生活を送ることができることを目指し、毎年、町民公開講座でその重要性を伝え続けています。ぜひ、公式YouTubeや公式noteをご覧になり、生活習慣を見直す第一歩としてみてください。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。