奈良県で1番小さな町の挑戦「スタートアップならみやけ」の起業支援
初めまして。三宅町政策推進課の山内です。
三宅町の政策推進課といえば松田さんですが、今回は代わって僕が政策推進課の進めるプロジェクトをご紹介します。
さて、「公務員がIVS2023KYOTOに行ってみた」を投稿していた三宅町ですが、奈良県初となる「Miyake Local Startup」(以下、「MLS」)という起業支援プロジェクトをいよいよ実施します。
この取り組みは、起業家の方々の情熱ある取り組みと地域をともに組み合わせることで、ビジネスという視点から、町の地域課題を解決することや地域の活性化を目指しています。この記事では、プロジェクトの背景や取り組み内容、期待される成果について紹介します。
地方の挑戦、新たな可能性
三宅町は、奈良県では1番。そして、全国でも2番目に小さな自治体です。その小さな町が持つ可能性を最大限に引き出すプロジェクト。それが「MLS」です。
町は「自分らしくハッピーにスモール(住もうる)タウン」というビジョンを掲げていて、人や企業が思いをもって取り組む「挑戦」や「したい」という気持ち。そして、人が何かを「選択する」ことを、町がサポートすることで、人や地域の可能性を引き出すことを目指したまちづくりを推進しています。
この小さな町と、人々が挑戦する取り組みや地域課題へのアプローチが、新しいアイデアや視点として地域の魅力を引き出すことで、町の活性化につながればと思っています。
三宅町は過疎地域に指定されながら、海や山林もなく、大きな地域資源もありません。そこには、鹿が有名な奈良公園より小さな面積のなかに、6,500人の住む住宅地や田園風景からなる坂道のない平野が続いています。三宅町の小ささは、人や企業、地域や行政の距離感の近さであり、それは機動力にもなります。こんな小さな町だからこそ、この町で実現できる取り組みは全国に通じる取り組みになると思っています。
プロジェクトの内容
「MLS」は、奈良県内初の起業支援プロジェクトです。このプロジェクトでは、次のような取り組みを行います。
<起業家育成講座>
地域課題の解決に関心を持つ意欲のある方を対象に、起業家育成講座を開催します。県内外で「ローカル」を舞台に、ビジネスを実践する方々から、ビジネススキルや起業家精神を学びます。また、自治体の講座としてはおそらく全国初となる「次世代インターネットWeb3.0」や「ローカルDAO」を通じたビジネス創出に関する講義も育成講座とは別に予定しています。
<シンポジウム>
ローカルでのビジネスの成功事例や、その可能性をテーマとしてシンポジウムも開催します。地方をフィールドとして活躍する企業家の方をゲストとしているので、地方でビジネスや起業を考えている方々には貴重な機会となるため、是非聞いていただければと思います。
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地域とビジネスの共創
高齢化など、多くの課題が進むなか、地域の課題に取り組むことはすごく重要なことです。都市部とは違って、地方にある課題は、閉店していくスーパーや病院、減っていく公共交通など、そこで暮らす住民にとっては生活と結びついた生きていくための課題でもあります。そういった地方独特の課題に、ビジネスのアイデアや技術を結集させることで、新たな解決策が生まれる可能性があります。行政だけでは難しい課題に対して、官民が連携してアプローチすることで地域に新しい可能性をもたらすのです。ビジネスや起業家の思いが地域の未来を切り拓く力になると信じてこのプロジェクトを実施しています。
三宅で起業する意味
三宅町は、これまでも地域課題の解決に前向きに取り組んできました。たとえば、「複業人材プロジェクト」では、行政の課題を民間のプロフェッショナル人材の視点から解決する試みを実施しました。また、幼児園ではおむつのサブスクを民間企業からの提案に基づいて導入しました。いずれも全国で初めてとなる取り組みで、こうしたアプローチは、地域の課題解決への先進的な一歩として評価されています。
今回のプロジェクトは、三宅町という地域の環境を活かしながら、町内外での起業というビジネスの挑戦を支援しています。三宅町は小さく、住民と行政といった地域との距離が近いため、課題に向き合いビジネスを実践するプロセスがスムーズに進むという利点があります。人の顔や活動が見える町だからこそ、皆さんの頑張ってきたことを評価して応援することもできると思うのです。人の思いやその活動、そして起業という挑戦を大切にしながら、行政や地域が連携し、社会の課題をビジネスのチャンスに変える力が、このプロジェクトから生まれることを期待しています。
まとめ
「MLS」は、地域振興の新たな場として、起業家の挑戦や夢と地域の可能性を繋ぐプロジェクトです。このプロジェクトを通して、町と起業家が共に挑戦し、地域社会に新たな価値をもたらし、未来を築く一助となればと思います。
あなたも地域の未来を共に築き担う起業家として、このプロジェクトに参加し、地域とビジネスの新たな共創という可能性に挑戦してみませんか。また、記事を通して、三宅町という舞台に皆さんの挑戦を応援する場所があることを知っていただければ幸いです。