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先生になりたい人へ伝えたい  

 教育長の大泉です。
  
 先日、ある大学で『生徒指導論』という講義を受け持っておられる先生から、「ゲストスピーカーとして教員時代の経験を学生に話してほしい」という依頼がありました。対象は将来学校の養護教諭(保健室の先生)になることをめざしている約70名の学生さんたちでした。
 
 どんな話をしようかいろいろ考えましたが、一番気になっていたのは、学校の先生という職業に対するネガティブなイメージがたくさん報道されている中で、それでも先生になりたいという若者はどんな気持ちで日々を過ごしているのだろうということでした。
 
 私は、これから先生になりたいという若者たちに、「『ブラック』『働かせ放題』と揶揄されている仕事だからやめておいたほうがいい」と伝えようとはこれっぽちも思いませんでした。これは決して彼らの夢を壊したくないという消極的な思いからではなく、自分自身の37年間の教師生活をふりかえってみると本当に感動の連続で、すばらしい仕事に就けて幸せだったと本気で思っているからです。
 
 だから、ゲストスピーカーとして講義の本筋から離れないようにいろいろ準備はしてきたけれど、目を輝かせて聴いてくれている学生さんたちの前に立つと、学校という先生はすばらしい仕事だということを自然に語っていました。
 
「日本の学校教育は、全国どこへ行っても一定水準の教育が保障され、国際的にも高く評価されています。これは国の制度でそうなっているというよりも、日々子どもたちと向き合っている現場の学校の先生の献身的な努力の結果だと思っています。だから先生方は誇りを持っています。みなさんも、子どもたちのためにすてきな先生をめざしてがんばってください。」
 

 学生さんたちに見てもらったスライドの最後はこの写真でした。コロナ禍でたくさんの学校行事を取りやめざるを得なかったあの頃、修学旅行さえも実施できなかったこの子たちのために、先生方は何とか思い出づくりをしたいと必死でした。宿泊はできなかったけれど、夜に学校に集まって花火大会をし、教室でクラスミーティングをしました。夜道を下校していく生徒たちは口々に「先生、すてきな思い出をありがとう!!」と言って帰っていくのです。本当は修学旅行に行きたかったはずなのに…。
 
 学校の先生という仕事はとてもやりがいのあるすてきな仕事です。学校の先生という仕事に興味がある、三宅町で先生をしたい、という人はご連絡ください。

(外部リンク)奈良県教員募集のお知らせ